イベント報告

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ここでは、岐阜県森林研究所が関連したイベントの報告を掲載しています。現在募集中の行事の情報は、募集のお知らせをご覧ください。


今年度のイベント報告

ページ内リスト
  • ソロモン諸島森林研究省からの視察団が森林研究所を訪問されました
  • 平成29年度岐阜県森林・林業関係合同発表会が開催されました
  • インターンシップ研修生を受け入れました
  • 里山林整備効果のモニタリング研修会を開催しました。
  • コンテナ苗研修会を開催しました。
  • 当所の渡邉専門研究員が森林技術賞を受賞しました。
  • 平成29年度研究・成果発表会を開催しました
  • 森林文化アカデミーの学生に、崩壊危険地の特徴について指導しました
  • ソロモン諸島森林研究省からの視察団が森林研究所を訪問されました

    平成30年2月22日に南太平洋にあるソロモン諸島の森林研究省の職員3名が、国際協力機構(JAICA)の「持続的森林資源管理能力強化プロジェクト」の一環で訪問されました。岐阜県森林研究所で行っている高原サンショウの苗木育成技術や栽培キノコの変色防止技術の研究開発について説明した後、実際の試験現場を見学していただきました。視察団の方々は、自国の森林資源活用に生かすためと説明を熱心に聞かれ、活発な質疑応答がなされました。

    説明に耳を傾ける視察団の様子 試験現場の見学の様子
    説明に耳を傾ける視察団の様子 試験現場の見学の様子

    平成29年度岐阜県森林・林業関係合同発表会が開催されました

    平成30年2月2日に関市わかくさ・プラザにおいて、平成29年度岐阜県森林・林業関係合同発表会が開催されました。 今年度は、林業普及員による普及活動実績報告(2題)、国有林野業務発表(1題)、森林研究所の研究・成果発表(2題)、森林文化アカデミーの学生による課題研究発表(1題)が行われました。森林・林業関係者の方々約200名にご参加いただき、おかげさまで大盛況のうちに終えることができました。

    森林研究所の研究員からは2題、発表を行いました。ひとつは「針葉樹人工林皆伐跡地で天然更新を行う場合に留意すべき事項」というタイトルで、針葉樹人工林の皆伐後に天然更新する際、周囲の種子供給源の少なさや競合植物の存在など更新阻害要因が多数あるため、その対策を周到に計画・準備した上で確実な更新を促す必要があることを、事例を紹介しながら発表しました。

    もうひとつは「壊れにくい森林作業道作設技術の開発 〜丈夫な盛土の施工方法とは〜」というタイトルで、壊れにくい森林作業道を作設するためには盛土の施工を森林作業道作設指針に則って適切に行う必要があることを、実際のデータを示して発表しました。

    また、会場そばのロビーにおいて当所の研究成果のパネルの掲示や成果を様々な方に利用していただけるようわかりやすくまとめた手引き書の配布を行いました。

    今回の発表など研究成果は、今後順次、当所ホームページ上で公表していく予定です。

    発表の様子 ロビーのパネル発表の様子
    発表の様子 ロビーのパネル発表の様子

    インターンシップ研修生を受け入れました

    鳥取大学農学部生物資源環境学科3年生1名、岐阜大学大学院自然科学技術研究科1年生1名及び岐阜大学応用生物科学部生産環境科学課程3年生4名の計6名を、平成29年9月11日(月)〜15日(金)の5日間に、インターンシップ研修生として受け入れました。

    研修生には、森林研究所が行っている研究調査の補助業務を行っていただきました。1.ニホンジカ等の罠の仕掛け方、2.キノコ栽培における滅菌処理と雑菌調査、3.木材乾燥試験と木材加工、4.森林文化アカデミー講義「森と立地」のティーチングアシスト、土壌調査、広葉樹間伐木の選木、5.ヒノキ根株腐朽病調査などです。これらを単に体験してもらうばかりではなく、調査や作業の目的などをしっかりと理解してもらうように努めました。

    最終日に、森林研究所研究員と意見交換を行い、修了証書を授与して5日間の研修を終えました。研修生の日誌には以下の感想が書かれていました。

    1. 罠の設置は初めてで、とてもいい経験になりました。
    2. キノコを作る一番初めの部分を体験でき、貴重な経験ができた。
    3. 木材の研究について、新しい乾燥技術が考案されていることを学んだ。
    4. ティーチングアシストとして、普段と違う立場を経験できてよかった。
    5. 森林に対する害虫について理解が深まった。

    研修生のひとりの日誌の欄外には、「インターンを通し、大変貴重な体験・経験ができました。ありがとうございました。」と言葉が添えてありました。今回の研修が卒業研究や今後の社会生活において何らかの糧になればと願っています。

    広葉樹間伐木の選木 キノコ関連試験 意見交換会 最終日の集合写真
    広葉樹間伐木の選木 キノコ関連試験 意見交換会 最終日の集合写真

    里山林整備効果のモニタリング研修会を開催しました。

    平成29年8月31日、9月8日に、岐阜県森林研究所で森林・山村多面的機能対策地域協議会が主催する「森林・山村多面的機能発揮対策交付金」を活用した里山林整備効果のモニタリング研修会が開催され、当所の研究員が講師をつとめました。

    モニタリングで測定する指標(相対幹距比など)の科学的意義やそれらの簡易な測定方法について、参加された県内のNPO法人の方々へ説明し、実際に森林内で調査区画の設置から測定までを経験してもらいました。調査区画を実際に設置する際、林床の低木や潅木の生育状況によって方法が選べるよう、設置方法は数パターン学んでもらいました。また、モニタリングの測定指標の簡易な測定方法もいくつか紹介しました。例えば測定指標のひとつである相対幹距比については、当所が作成した「相対幹距比早見カード」を用いて簡易に算出する方法を学んでもらいました。

    出席者の方々からは多数のご質問をいただき、熱心に取り組んでいただきました。今回の研修会の経験を今後の里山林整備に生かしていただきたいと思います。

    座学で測定指標の科学的意義を説明 林内で調査区画を設置 胸高直径の測定方法を説明
    座学で測定指標の科学的意義を説明 林内で調査区画を設置 胸高直径の測定方法を説明

    コンテナ苗研修会を開催しました。

    岐阜県森林研究所では、平成26年度から中部森林管理局とコンテナ苗の共同研究を行っています。植栽後4年目を迎える国有林内の事業地で一定の結果が得られたことから、このたび、4者(中部森林管理局岐阜森林管理署、同森林技術・支援センター、岐阜県森林整備課、同森林研究所)が主催するコンテナ苗研修会と、全国のコンテナ苗研究者の現地検討会を併催しました。

    会は7月20日〜21日の2日間にわたり、低コスト再造林に関する研究成果の報告、植栽地の現地視察、種苗生産施設の見学、意見交換など盛りだくさんの内容で行われ、県内の苗木生産者、林業事業体、行政関係者、および全国の研究者など、のべ100名ものご参加をいただきました。

    とくに意見交換会では、コンテナ苗の育成方法、取扱い方法や低コスト再造林の手法など、多くのご質問やご意見をいただき、議論が白熱しました。また、研究成果の報告では、当所からのヒノキに関する話題に加え、森林総合研究所や長野県林業総合センターからコンテナ苗の全国的な動向や、スギ、カラマツに関する情報提供をいただきました。暑い中、炎天下での開催になりましたが、大変有意義な研修会、現地検討会でした。

    県内でも徐々に皆伐が進んでいますが、民有林で植栽試験地を探すのはとても大変です。そんな中、計画的に皆伐と植栽を繰り返して、持続的な林業を実践できるのは国有林ならではです。森林研究所では県育種場で生産した苗を提供して、コンテナ苗のデータ収集と解析を進めています。今後も、それぞれの得意分野を生かして連携していきたいと思います。

    パネルを使ってわかりやすく説明 コンテナ苗と従来苗の成長を比較 最新の研究成果を報告
    パネルを使ってわかりやすく説明 コンテナ苗と従来苗の成長を比較 最新の研究成果を報告

    当所の渡邉専門研究員が森林技術賞を受賞しました。

    平成29年度の「森林技術賞」を、当所の渡邉仁志専門研究員が受賞しました。森林技術賞とは、森林技術の向上に貢献し、林業、木材利用を含む森林に関する科学技術の振興に特に顕著な功績のあった者に、一般社団法人日本森林技術協会が授与する賞です。

    渡邉専門研究員が携わってきた「表土流亡抑止を目的とした過密ヒノキ林の管理手法の開発と普及」が評価され、受賞にいたりました。渡邉専門研究員の研究および普及の業績は、当所HPの「研究成果」、「普及成果」、「手引書・仕様書」に掲載しています。ぜひご覧ください。

    こういった受賞を励みにして、今後も当研究所では森林に関わる様々な分野での研究や技術の開発に努めたいと思います。

    受賞の様子 発表の様子
    受賞の様子 発表の様子

    平成29年度研究・成果発表会を開催しました

    平成29年7月13日に森林研究所の研究・成果発表会を開催しました。今年度は、昨年度とは場所を変え、関市にあるわかくさ・プラザで行いました。県内外の森林・林業関係者をはじめ、建設コンサルタント、NPO法人などから約130名の方々に出席いただきました。

    今回はまず、京都大学フィールド科学教育研究センターの長谷川尚史准教授に「イノベーションの視点から日本林業の方向性を探る」というタイトルで、林業の現状と課題から見出した林業に必要なイノベーション(革新)についてと、イノベーションに用いるための新技術についてお話いただきました。その後、当所の研究員3名が土構造の森林路網が損壊しやすい地形的特徴について、間伐による針広混交林化の可能性について、ニホンジカの防除資材「ツリーシェルター」の耐雪性について、それぞれ発表しました。

    また、森林病虫害、造林技術、森林作業道、建築木材、キノコなど多岐にわたる分野について、当所の研究成果9題、長野県林業総合センターの研究成果4題がポスター発表されました。

    出席者の方々からは多くの質問や意見をいただき、活発な議論が行われました。森林研究所では、いただいたご意見を参考にしながら今後も岐阜県の森林・林業のために調査研究を進めてまいります。

    長谷川准教授の講演の様子 当所研究員の発表の様子 ポスター発表の様子
    長谷川准教授の講演の様子 当所研究員の発表の様子 ポスター発表の様子

    森林文化アカデミーの学生に、崩壊危険地の特徴について指導しました

    平成29年5月8日(月)に、岐阜県立森林文化アカデミーのクリエーター科2年生4名を対象に、森林・林業に携わるうえで参考となる、崩壊危険地の特徴について現地で指導しました。

    今回の現地指導の前には、座学で崩壊危険地の特徴などの地形の読み方についての講義を行い、その後、既設の林道・森林作業道を歩き、地形の勉強をしてもらいました。

    森林作業道の切取のり面は地質の風化の度合いなどがよくわかるため、周囲の自然斜面の状況や湧水箇所、事前に準備した各種地図などの情報を合わせて検討し、崩壊危険地を見分けるための知識を深めてもらいました。

    学生の方にはアカデミー卒業後も今回学んだ知識をもって現場を見ていただき、崩れにくい森林づくりに貢献していただきたいと思います。

    各種地図を活用した地形の読み方について座学により講義 崩壊危険地において指標植物などを指導中
    各種地図を活用した地形の読み方について 崩壊危険地において指標植物などを指導中
    座学により講義

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